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《便秘解消③》「発酵食品」と「脂」を活用しよう。
2019.06.07
便秘解消を目的としたシリーズ第3弾は「発酵食品」と「油」の活用術です。具体的なレシピを見ながら、便秘解消のアプローチ方法をまとめます!
▶第1弾「【便秘解消①】水分補給の基本を知ろう。」はこちらから
▶第2弾「【便秘解消②】食物繊維を知ろう。」はこちらから
1.「発酵食品」
「発酵食品」とは食材を微生物の働きで発酵させてつくる食品で、日本でも味噌やぬか漬け、納豆など古くから食べられており馴染みのある食材です。そんな発酵食品には便秘を解消する効果もあり、食事に取り入れることで便秘の予防や改善につながります。
発酵食品には、乳酸菌などの良い菌が含まれており、腸内で悪玉菌の繁殖を抑え腸内環境を整えてくれる働きがあります。
発酵食品の種類
発酵させてつくる漬物(キムチ、ぬか漬けなど)、発酵させてつくる調味料(かつお節、みそ、しょう油)、納豆、酒粕、甘酒、ヨーグルト、チーズ
※出典:厚生労働省,乳酸菌,e-ヘルスネット
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-026.html
2.「発酵食品」を使ったレシピ紹介
① 調味料で発酵食品を取り入れる
発酵食品は日本で昔から使用されている醤油や味噌などの調味料も含まれます。馴染みのある調味料が多いので毎食の中にも取り入れやすいです。また、酒かすや麹などで肉や魚を漬け置きして調理するのもおすすめです。ただし、調味料を使用しすぎると塩分が多くなってしまいますので、適量を使用するようにしてください。
<ふわふわつくね>
味噌を含んだタレをつくねにたっぷりと絡めます。
https://kama-aid.com/recipe/2418
② 食べやすい発酵食品を常備しておく
キムチやぬか漬け、納豆、チーズなど手間無く食べることができる食材を常備しておくのもおすすめです。単品でも、他の料理と組み合わせても美味しくいただくことができますので、お好みの食材を常備しておきましょう。また、発酵食品を組み合わせることで、色々な菌を摂ることができおすすめです。
<豆腐入り納豆汁>
いつもの味噌汁に納豆を入れるだけ!
https://kama-aid.com/recipe/3143
③ 購入の際には「発酵食品」かどうかの確認を!
市販品の漬物やキムチ、醤油などの調味料は発酵させていないものもあります。浅漬けや調味液に漬けただけの漬物やキムチには、乳酸菌などが含まれておりませんので購入する際はご注意ください。
●● 温玉キムチ納豆丼 ●●
のせるだけでお手軽に作れる温玉キムチ納豆丼です。発酵食品であるキムチと納豆を使用しています。また、エネルギー518kcal、たんぱく質20.9gと、1品でエネルギーもたんぱく質もしっかりと摂る事ができます。お好みでチーズをのせて召し上がるのもおすすめです。
※温玉の簡単な作り方はこちら。
「レンジで簡単温泉たまご」
https://kama-aid.com/recipe/3603
3.脂も便秘解消におすすめ!脂を上手にとる工夫は?
オリーブオイルなどに多く含まれるオレイン酸は腸を刺激して動きを活発にし、固かった便を柔らかくする働きがあるといわれています。油脂類は、低栄養や食事量が少ない場合、特に不足しがちになってしまうため、1日大さじ1杯程度を目安に食事に取り入れるのもよいでしょう。
また、マーガリンや市販のお菓子に含まれる油、バターやお肉などの動物性脂質は摂りすぎると血液がドロドロになりやすくなりますので、摂りすぎに注意をしてください。
4.「脂」を上手に使ったレシピ紹介
① いつものおかずに油をプラス
オリーブオイルは普段の料理に加えることで手軽に摂取することができます。おかずでは刺身やサラダにかける、お粥やみそ汁などの汁物にティースプーン1杯程度混ぜるなどすると手軽に摂取する事が出来ます。
<ごぼうとマイタケの雑炊>
オイル+温かい雑炊で身体を温めリラックスできるような一品。
https://kama-aid.com/recipe/2982
② おやつにナッツを選ぶ
アーモンドやマカダミアナッツなどのナッツ類は油が豊富に含まれており、カロリーも高いです。そのためおやつや小腹がすいた時の捕食としてもおすすめです。
<ナッツアフォガード>
いつものバニラアイスにひと手間で高級感のあるデザートに。
https://kama-aid.com/recipe/2704
5.まとめ
便秘解消におすすめな食事や工夫などをご紹介してきました。便秘が解消されると、お腹のハリや吐き気なども改善され食欲の増進にも繋がります。今回ご紹介した内容で出来そうなものがありましたら、ぜひ生活の中に取り入れてみてください。
※「けいれん性便秘」の場合は食材の選択に注意しましょう!
「けいれん性便秘」は薬の副作用やストレスなどにより起こりやすく、自律神経の失調により腸の動きが悪くなってしまいます。通常の便秘である「弛緩性便秘」では御紹介したような食物繊維の多い食品などがおすすめですが、「けいれん性便秘」の場合は繊維など刺激が強い食材は便秘が悪化してしまことがあるので、注意が必要です。
腸への刺激を少なくするため、食事は消化によいものを中心に選びましょう。味付けは薄味で、野菜は繊維の少ないものを選びましょう。煮込んだ野菜や自身魚、消化の良い白米・食パン・うどん、脂肪の少ないささみ、オリゴ糖などがおすすめです。詳しい便秘の種類に関しては、かかりつけ医にご相談下さい。
出典:愛知県薬剤師会 https://www.apha.jp/faq/entry-34.html