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常備すると便利!缶詰やレトルト食品を上手に利用しよう
2018.11.01
災害時などの非常食・備蓄食としても便利な缶詰やレトルト食品。買い置きしておけば非常時だけでなく、普段の食生活でも便利です。
そこで今回は缶詰やレトルト食品の特長や、食事の悩み解消への活用方法、簡単レシピなどをご紹介します!
■缶詰やレトルト食品の特長
魚介類や果物、野菜、肉、そしてそれらを調味したものなど、缶詰やレトルト食品の種類は実に豊富にあります。
缶詰やレトルト食品は保存性が高く安全で、非常食にも適しています。加工された食品に抵抗がある方もいらっしゃるかもしれませんが、タンパク質や脂質、ビタミンなどの栄養素もしっかり摂ることができますし、近年は種類も多く、嗜好にあわせて選ぶことができます。
調理済みのものは、そのまま食べることができ、豆や野菜の水煮缶などの料理のもとになるようなレトルト食品は、栄養価のアップや、時短にも大変役立ちます。
このような優れた特徴をもつ缶詰やレトルト食品をうまく活用し、食卓を豊かにしてみましょう。今回は、食事の悩み解消にあわせた取り入れ方の例をご紹介したいと思います。
■例1.食欲がないとき
食欲が無いときは、食べられそうなものを「いつでも、ご自身のタイミング」で食べられるように、缶詰やレトルト食品を用いるものよいでしょう。
おいしく食べられることも大切ですが、消化がよく栄養価の高い食べ物がおすすめです。
また、吐き気があって食欲がないときは、冷たい料理やさっぱりした料理が食べやすいでしょう。
食欲不振時にも消化がよく食べやすいお粥です。白がゆのほか、梅や卵、鮭などや雑炊のレトルトもあります。ごはんは形を変えておにぎりなどにアレンジしてもいいですね。
吐き気があるときにも食べやすいフルーツ缶です。寒天やナタデココ、杏仁豆腐などアレンジされたフルーツ缶も美味しく召し上がれるでしょう。
■例2.においが気になるとき
においが気になるときは、においの強いものを避ける、柑橘など心地よい香りを試してみるなどの工夫がありますが、他に冷たい料理や常温の料理で食べやすいものを選ぶこともポイントです。レトルト食品の中でも、おでんなど温めずに冷やしたままでも美味しく食べられるものは、大変重宝します。
甘い煮豆を潰した冷やしぜんざい風はいかがでしょう。こちらはうずら豆の甘煮のレトルト50gを粗く潰して、水大さじ2(30g)を加え混ぜたところに白玉団子を浮かべたものです。水の代わりに牛乳や豆乳を使ってもおいしく栄養が摂れます。
お好みの果物をトッピングしてもよいでしょう。食べたいなと思ったときにすぐに作れるのも便利です。
■例3.調理時間を短縮したい
ゆっくり調理の時間がとれないとき、身体への負担軽減をしたいときなど、食材を一から調理するのではなく、缶詰やレトルト食品を部分的に使用し、調理時間の短縮をしましょう。レトルト食品をそのまま食べることに抵抗がある方にもおすすめの方法です。
こちらは焼き鳥缶1個と卵1個を混ぜ合わせて電子レンジで加熱した親子煮風の料理です。
電子レンジ(500w)で20~30秒ずつ様子を見て混ぜて、お好みの卵の柔らかさになるように仕上げて下さい。飾りのみつばはお好みでどうぞ。
■例4.料理にプラス
メインの料理に缶詰、レトルト食品を加える使い方もよいでしょう。不足しがちな栄養素を手軽にUPできます。例を3つご紹介したいと思います。
まずこちらはレトルトのカレーとごはんに、缶詰のミックスビーンズ30gを追加したものです。これでエネルギーは42kcal、タンパク質は3.3g増えました。大豆は良質なタンパク質が豊富ですが、他の豆もタンパク質が多く含まれています。
2つ目はレトルトシチューにレトルトのうずらの卵の水煮を加えてみました。うずらの卵3個(26g)でエネルギーが43kcal、タンパク質が3.4g増えました。
卵は栄養価も高く、シチューだけでなくカレーや麺類、丼料理、サラダなど、色々な料理とも相性抜群です。
3つ目は、ヨーグルトにレトルトのフルーツミックスを加えたものです。50gトッピングして、エネルギー33kcal増えました。果物ならビタミンやミネラルに加え、食物繊維も摂れるので、便秘対策などにもよいでしょう。
缶詰やレトルト食品をメインで使ってもいいですが、上記のようにトッピング感覚で利用しても、おいしく栄養価を増やすことができます。
※使用したメーカーの商品に記載のある栄養価をもとにカロリーなどを算出しています。
■まとめ
缶詰やレトルト食品は、多種多様な使い方があります。ストックしておけば、買い物に行けないときやいざというときにも便利で、時短にも役立ちますね。日々3食ある食事を、手を抜かずしっかりと用意することは、容易ではありません。すでに出来上がっている商品の特性を知り、気軽に利用してみてはいかがでしょうか。