- プロのひと工夫
《とろみ》飲み込みが気になりはじめたら。
2018.01.11
「とろみ」と聞いて、どのような食材が思い浮かぶでしょうか。
治療や体調の変化により、食べ物や飲み物を「飲み込む力(嚥下力)」が弱くなり、「ムセ」がでてしまう場合があります。継続的であったり一時的であったり、その症状も様々です。「ムセ」が気になりはじめた時、専門家に相談したりインターネットなどで情報を集めると、「とろみ」のついた食事について、聞いたり目にする事が多くあります。
今回、「とろみ」のついた食事について、高齢者施設や介護の現場でも幅広く活用されている、食材別の活用方法をご紹介します。
食材別の調理例
①山芋
<調理法>皮をむき、おろし器やフードプロセッサーで滑なめらかなるまですりおろす。
<レシピ例>「とろろご飯」「とろろ汁」「まぐろの山かけ」など
ご飯・蕎麦や、刺身などの食材と和えたり、だし汁で薄めて汁物に。また、お好み焼きや肉団子でつなぎに加えると、ふんわりして食べやすい食感になります。
②オクラ
<調理法>オクラをやわらかくなるまで茹でて、細かく刻む。
<レシピ例>「おくらの和え物」「豆腐サラダ」「煮浸し」「汁物」など
汁物や煮物の具材にすると、煮汁に自然なとろみがつきます。
※同じように使用できる食材:モロヘイヤ、つるむらさき
③納豆
<調理法>包丁でみじん切りにする。市販のひきわり納豆を使用しても良い。
<レシピ例>「納豆ごはん」「納豆蕎麦」「納豆汁」「青菜の納豆和え」など
※同じように使用できる食材:なめ茸、なめこ
④とろろ昆布
<調理法>キッチンバサミで食べやすい大きさに切ってから水で戻す。
<レシピ例>「味噌汁」「お吸い物」「野菜の和え物」など
※同じように使用できる食材:もずく、めかぶ
トロトロ・ネバネバがイメージできる食材が多いと思いますが、高齢者施設や介護の現場でも「とろみ」をつけるために、これらの食材を工夫し取り入れているようです。ぜひ食卓でも、お試しくださいませ。